2006年03月29日

1979:インベーダーゲームからビジネスモデル形成(2)

インベーダーゲームがブームを作り、インベーダーゲームに当て込んで一儲けしようとした末端の人たち。
一部のパチンコ店や喫茶店はインベーダーハウスやゲーム喫茶と呼ばれるゲームを楽しめるスペースに衣替えを始めました。これらの店舗のオーナーはゲーム機をどのような形態で運用していたのでしょうか? 実は私もよく知りませんが、後の業態から想像すると2つのパターンであったと思われます。
(1)ゲーム機を購入し、自分の資産としてゲーム機を運用する。
(2)ゲーム機をレンタルし、レンタル料を支払いながらゲーム機を運用する。

なぜ、レンタルという形態が現れるかというと、ゲーム機が高価な製品であったためと思われます。1台15万円前後のゲーム機を十台程並べる為の初期費用はなかなか大変です。そして、この時期はブームの影響で深刻な品薄状況のため1台の価格が数10万円〜100万円にまで跳ね上がっていたそうです。
こんな状況では手持ちの資金を持っていない店舗経営者は高価なゲーム機を購入することは困難です。そこで、出てくるのがレンタルという形態です。

さて、遊園地のゲームコーナーやデパートの屋上などに昔からゲーム機をレンタル、あるいは喫茶店やスナックなどにジュークボックスをレンタルしていた業態では売上げを、貸す側と借りる側で事前の取り決めに従った割合で分け合うということが行われていました。
・場所を貸すのでゲーム機を貸してください。
・ゲーム機を貸すので場所を貸してください。
・売上げは分け合いましょう。
この形態をそのままインベーダーハウス等に当てはめれば。。。
現実の商売の会話としては以下のような感じでしょうか。
「実は今、いい場所を持っているんでインベーダーゲームを置いて儲けたいんですよ。」
「あー、そこいい場所ですねインベーダーゲームをお貸し致しますよ。もちろんメンテナンスも行います。」「じゃあ、そこに置いたインベーダーゲームの売上げを半々で分け合いましょうか」

あるいは、インベーダーブームで無理をしてインベーダーゲームを多数購入してしまいブーム以後別のゲーム機を買うことができなくなった店舗オーナーに新しい機械を導入させる為に適用された形態だったのかもしれません。

とにかく、このレンタルから発展した形態は現在のゲームセンター共同経営の考え方の基本となっています。つまり、場所と引き換えにゲーム機の売上げを分け合うという考え方です。
これには更に運営する人の要素が加わってきますがそれはまた別の機会に。。。
posted by kagekino at 00:49| Comment(13) | TrackBack(0) | ゲームを取巻く社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月04日

1983:アタリショックの要因について

巷でよく言われているアタリショックについて新たな視点で述べられているブログを見つけました。

「野安の電子遊戯攻防[実験室]:アタリショックは本当にあったか[その1]」
「野安の電子遊戯攻防[実験室]:アタリショックは本当にあったか[その2]」

シリーズ物で多分次回が完結編(回答編)のようです。

これを読んで私もアタリショックについて考えてみました。

アタリショックとは1983年にピークを迎えたアメリカのテレビゲーム市場(というよりもアタリVCS市場)が同年の末頃に急速に崩壊し、以後任天堂のNES登場までテレビゲーム市場自体が消えてしまったかのごとく停滞した出来事のです。そしてその理由は急速に膨れ上がったテレビゲーム市場に安易に殺到したゲームを作るノウハウを持っていない会社が安易に面白くないゲームを乱造し、粗悪なゲームソフトが市場に溢れかえる結果となった。このため消費者に「ゲームソフトなんかは面白くない」というイメージを強く植えつけてしまった。といったことが一般的に認識されています。

この一般的な認識に対して「もっと別の見方があるのでは?」ということでその内容は野安さんの
「野安の電子遊戯攻防[実験室]:アタリショックは本当にあったか[その1]」
からの一連の投稿を参照してください。

さて、ここからは私が認識しているアタリショックの更に別の要因について書いてみようと思います。それは、アメリカにおける流通界における商習慣の事情です。これは小売店からの返品とプライスプロテクションによるものです。(プライスプロテクションは安売りをしたらその差額をメーカーが補填しなければならないという恐ろしいものです。)
これは小売店で売れ行きが悪かったときのメーカーの負担が非常に大きいため体力のない会社の場合はあっという間に倒産してしまいます。つまり、儲かると思って殺到した会社はほとんどが倒産か撤退するしか道がないという背景があったと思われます。
そして、市場を支える立場のはずの当のアタリは人材の流出と「ハードで儲けず、ソフトで儲ける」思想が災いしてソフトによる収穫を待たずして分離解体されてしまいました。

いまのところ私の考えをまとめると

 1)実力のない会社が市場に集まる
 2)質の悪い製品が乱造される
 3)売れないソフトが増大
   面白いソフトが消費者に伝わりにくくなる
   ソフトの安売り〜プライスプロテクションでメーカーを圧迫
   ソフトの返品によりメーカーを圧迫
 4)ゲーム市場からの客離れ(別の市場に収益を奪われる)
 5)実力のない会社は倒産または撤退

ここで、実力のある会社だけが残るはずですが、返品&プライスプロテクションの影響で持ちこたえられずにほとんどがなくなってしまったか、または別の分野に行ってしまった。

こんなところかな〜。(あくまで私の想像です。ちょっと浅いかな。。。)

ちなみに、セガのジェネシス(メガドラ)時代の末期頃、既に日本ではサターンが出荷されていたにもかかわらずアメリカではジェネシスのソフトがまだ売れるからと...
結果、返品&プライスプロテクションでダメージを受け、アメリカでサターンの展開をする体力がなくなってしまったという話もありますね。(さらに、2002年にもやっちゃってますね)
posted by kagekino at 02:33| Comment(1) | TrackBack(1) | ゲームを取巻く社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月03日

1978:インベーダーゲームからビジネスモデル形成(1)

1978年に発売されたタイトーのスペースインベーダーは社会現象になるほどヒットしました。
娯楽の殿堂パチンコをも駆逐してしまう勢いだったようです。
大人が大挙してゲーム喫茶でチュンチュンやっていた訳です。私はまだ小学生だったのでこの時期にインベーダーゲームで遊ぶことはできませんでした。

この時期、これだけヒットした商品は当然品不足に陥ります。このインベーダーゲームは筐体込みで取引されていたので尚更供給が追いつかなかったことが想像されます。
このため、商品の価格やリース料が高騰していったそうです。業界でディストリビューターと呼ばれている流通業者の営業マンは札束をもって商品確保のために駆けずり回っていたと言われています。(セガやナムコ等の営業マンも同様だったようです)
そして、ほとんどのメーカーはインベーダーゲームの完全コピー物や類似ゲームを作るまでになってしまいました。(当時業務用もやっていた任天堂も例外ではなく変なインベーダーゲームを出していました)

とにかく、いろいろな問題を含みながらもこの時期に全国各地にテーブル筐体ビデオゲームが急速に設置され大きな市場が形成されたと言えるのではないでしょうか。
posted by kagekino at 03:02| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲームを取巻く社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月01日

インベーダーゲーム以前

1978年にタイトーがスペースインベーダーを発売しました。
業務用ゲーム業界が大きく変化した重要な時期です。
インベーダーゲーム以前の業務用ゲーム機はどこに設置されていたのでしょう?
私の思いつく限りでは遊園地のゲームコーナー、デパートの屋上、健康ランド、ボーリング場。
それでは、どんなゲーム機が設置されていたでしょう?
レーシング系のゲーム、パチンコ系、スロットマシン系、メダルゲーム、あれれ、あんまり思いつかないな。。。ただ、ひとつ言えることはこれらのマシンはほとんどがアメリカ製で日本製のものは少なかったようです。(ちなみにセガはこれらのゲーム機器の輸入販売及びレンタルする会社であったそうです。)

どのような人がこれらで遊んでいたのでしょう?
家族連れのお父さんと子供とか、若いカップルなどの一般の人で、ゲームマニアなどではありません。ゲームに魅せられてのめりこんでしまった人など存在しませんでした。一般の人がメインの楽しみのついでに立ち寄り、ささやかにお金を使うところという存在であったと思います。

※インベーダ以前のビデオ系業務用ゲームとしてはブロック崩しが少しだけ流行ってたかな?
posted by kagekino at 02:47| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲームを取巻く社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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